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テクニカル分析⑥ 他の投資家の売買状況を読み解く(後編)<投資初心者必見>

今回は他の投資家の売買動向を読み解くテクニカル分析として、信用取引の状況を読み取る手法について紹介します。信用取引は一定期間後に必ず決済を行わなければいけない取引であり、信用取引の状況は株価の値動きに大きな影響を与えます。投資初心者の方にとっては、少し難しいかもしれませんが、重要な指標ですので、概要だけでも覚えておく事をお勧めします。


そもそも信用取引とは?


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そもそも信用取引とはなんなのでしょうか。簡単に説明します。信用取引とは、お金や株券を借りて、売買する取引手法の事です。例えば、お金を借りて、株を買った場合、最終的にはお金を返す必要が生じます。逆に株券を借りた場合は、最終的に株券を返す必要があります。もちろん金利が掛かりますが、メリットも多くあります。


まず、自己資金以上の株を取引出来る点です。お金の返却期限は、制度信用取引の場合6ヵ月後ですので、それまでにお金を用立てれば問題ありません。また、返すお金は借りたお金で買った株の売却で賄う事も出来ますので、値上がりが見込める銘柄にはお金を借りてでも投資をし、大きな利益を得る事が出来る可能性も生まれます。


また、株券を借り、売りから取引を始めることが出来る事もメリットの一つです。空売りと呼ばれる手法ですが、借りた株券を市場で売却し、6ヵ月に同じ株券を返却する事で利益を得ます。最初に売った値段より、買い戻す値段の方が低ければ利益が出る仕組みであり、相場下落時にも利益を得る事の出来る投資方法として知られています。


相場の勢いが強いと、信用買いも増加する傾向にあります。つまり、信用売買の動向を見る事で、相場の方向性を見る事が出来るのです。また、通常の取引とは異なり、最終的な決済は返却によって行われますが、制度信用取引の場合、返却期限が6ヵ月と定められています。つまり、6ヵ月経つと強制的に決済を行う必要があり、信用残高が多いと、相場に影響を与える可能性もあります。相場の動向を見る上で、信用取引動向のチェックは欠かせません。重要なテクニカル分析となります。



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信用取引残高をチェック


信用取引の動向を見る上で、信用取引の買い残高、売り残高が増加傾向にあるのか、下落傾向にあるのかを調べる必要があります。信用残は証券会社の取引チャートで調べる事が可能です。次のチャートはトヨタ(銘柄コード:7203)のチャートで、下に信用買い残、信用売り残を表示しています。


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基本的に信用買い残は相場を強気で見る傾向が強い事を指しますが、相場下落局面での買い残上昇には注意が必要です。下落局面にも関わらず、買い残を消化出来ずに残ってしまっているケースが考えられます。そうなると、その後決済の売りが集中し、相場の更なる下落を引き起こす可能性があります。


また、信用売り残の増加は相場の下落を示唆していると見て取れますが、一方で信用売りは株を買い戻す必要がある為、将来的な買い圧力とも言えます。信用売り残の上昇は足下の相場状況の弱気を映しますが、一方で、将来の買い戻しが増える事を意味します。信用売り残の上昇時は状況によってはチャンスとなり得る為、動向を調べる事をお勧めします。


信用倍率


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信用取引残高の応用となりますが、信用倍率という指標があります。これは信用取引の買い残と売り残の比率を表した物で、信用残の状況を簡単に数字で把握出来ます。信用倍率は次の式で表されます。


信用倍率 = 信用買い残 ÷ 信用売り残


非常にシンプルな式ですが、非常に重要です。信用買い残は6ヵ月以内に株を売却する必要があり、将来的な売り圧力、信用売り残は6ヵ月以内に株を買い戻す必要があり、将来的な買い圧力となります。


信用買い残の方が多い事が一般的ですが、中には信用倍率が1倍付近、若しくは1倍を下回る銘柄が見つかる事があります。こういった銘柄は「好取組銘柄」と呼ばれます。将来的な買い圧力となる信用売り残が多く、今後上昇が期待される事を意味しています。好取組銘柄は株の上昇を示唆する重要なポイントとなりますので、投資初心者の方も、狙っている銘柄の信用倍率は調べておく事をお勧めします。


注意点は、信用売り残の増加は足下では相場下落を予想している投資家が多い事を指している点です。将来的な買い圧力ではありますが、足下で悪い材料がまだ出ているような銘柄に関しては、注意する必要があります。逆に悪い材料が出尽くしたと見られる好取組銘柄は絶好のチャンスと言って良いでしょう。


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まとめ


信用取引は将来的な反対売買を伴う取引であり、相場の動向に大きな影響を与えます。信用取引を行わなくとも、信用取引の状況には気に掛けておく事が重要です。投資初心者の方は、特に信用倍率を気に掛け、将来の反対売買による圧力がどの程度あるのかを掴んでおく事が重要となります。まずは概要だけでも理解し、活用してみてください。


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