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青春ドラマを見て気持ちを新たにしたい人におすすめの映画『いまを生きる』


今は亡き、ロビン・ウィリアムズ主演の感動の学園ドラマです


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 今回は、1989年のアメリカ映画、『いまを生きる』(原題『Dead Poets Society』)を紹介します。主演のロビン・ウィリアムズは、2014年に惜しくも亡くなってしまいました。63歳の若さでした。彼ほど、歳を取っても純粋な少年のような透明感をたたえた人物は珍しいのではないか、と思います。


死因については、いろいろな憶測が飛び交っていましたが、何が原因だったにしろ、彼の優しそうな人柄では、この世の中は生きづらかったのではなかろうか、などと考えてしまいます。(実際の彼を知らないのに、憶測でものを言うな!と言うツッコミが聞こえてきそうですが・・・)少なくとも、『いまを生きる』で見た彼は、詩人のような目をしており、純粋であるがゆえに生きづらさを抱えた人物に思えました。


 『いまを生きる』には、若き日のイーサン・ホークも生徒役で出演しています。午前十時の映画祭7の作品にピックアップされ、全国の映画館で上映されました。特に若い観客にとっては、感動を呼んだようで、劇場ではすすり泣きも聞こえていました。(すいません、老年の方もいらっしゃたかもしれませんが・・・。)


 あらすじとしては、1959年、全寮制の厳しいエリート高校に、ロビン・ウィリアムズ演じる教師が赴任してきます。この新人教師は、かなり型破りで、詩の素晴らしさを吹聴し、まさに’いまを生きる’ことの大切さを生徒たちに訴えます。生徒たちは、皆、エリートとして医者や弁護士といった職業に就くことを親から期待されている者ばかりです。


勉強ばかりしている生徒たちに向かって、本当の自分の人生を生きろ、と諭すことは無知な少年たちに毒を吹き込むのと同じことでした。そして、その結果、起きてはいけないことが起きてしまいますが・・・。


 ロビン・ウィリアムズ演じる教師が、とにかく破天荒な教え方で、エリートの学校においてはまさに異端児です。ですが、観客は、世間の一般常識に合わせて生きていくことだけが人生の正解なのか?と感じます。まさに生徒と同様に、本当に人生を生きるとは何なのだろうか、と考えさせられます。



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あの頃みたいに、人に感化されるような純粋さを私たちは持っているだろうか・・・


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 まさに勉強漬けの毎日を送っていた生徒たちにとって、ロビン・ウィリアムズ演じる型破りの先生の出現は大きな衝撃でした。10代の頃、ほとんどの人は、基本的には親の庇護のもとに置かれ、その親の価値観に大きな影響を受けています。ですが、その親や学校の価値観が絶対的に正しいとされていた人生において、それだけが人生の価値ではないと教師に教わった彼らの衝撃はあまりに大きかったのではないでしょうか。


 ですが、彼らのように、純粋に人の教えに感化され、自らの行動を大きく変えてしまう純粋さが少々羨ましくも思えます。大人になると、私たちは一般常識の塊になってしまい、なかなか型破りな行動をすることが難しくなっていきます。十代の頃に戻れたら・・・と言うのは、たらればの話になってしまいますが、こういった型破りな先生に憧れて、大胆な行動をとってしまう気持ちもわかりますよね・・・。


 この映画の時代は1959年ということで、結構昔の時代設定です。ですが、社会のルールや、親の期待、一般常識にがんじがらめになっている高校生たちを見ていると、現代もその状況は大してそう変わらないのではないか、と思ってしまいます。社会のルールにおとなしく従っているだけの毎日に、無意識レベルで疑問を感じている大人も少なからずいることでしょう。


そういった無意識の反骨心を浮かび上がらせてくれる映画です。過ぎ去った青春時代の話だから自分には関係ないな・・・と思わずに、自分の心の奥にもこういった気持ちが隠れていることに気付けるかもしれません。

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当時のアカデミー脚本賞を受賞しただけあって、セリフや行動一つ一つが趣深い


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 ネタバレになってしまいますが、ラストで、ロビン・ウィリアムズ演じる教師が学校を去る際、いわゆる’ちくり’に相当することをしてしまった生徒たちが、(自分たちが退学にならないために仕方なかったのですが・・・)机の上に立ち上がって、彼を見送る場面があります。


そこがまた感動的なシーンなのですが、クラスの全員が立ち上がるというわけでもなく、一部の彼の熱狂した生徒たちだけが立ち上がって、彼に敬意を示します。校長先生の見ている手前、彼らにとって、それは精一杯の反骨心の誇示だったとも言えます。そこで、クラス全員が立ち上がっているわけではないのも、リアリティがあるというか、そこも民主的な感じがして筆者の好きな場面です。


学校のような狭い社会に生きていると、クラスで目立つ数人がとった行動に他の人たちも感化され、全体主義的な傾向になってしまうように思うので、全員が全員そういった行動をしないのもとてもいいな、なんて細かいことですが筆者は感動しました。


 そういった細部の出来がやはり素晴らしいので、できればスクリーンでリバイバル上映などがあれば大きな画面で見ていただきたい思います。


まとめ


 今は、反抗期のない若者も多いということですが、既存の価値観への疑問符を持つことが素晴らしいのだな、と再認識させてくれるおすすめの映画です。

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