ソフトバンク株は割安?銘柄選定の際は財務や有利子負債もチェック


ソフトバンク株は割安? 銘柄選びの際は財務内容もチェック


株の銘柄選びでは、様々な情報を調べて総合的に判断する必要があります。今回は大型買収等大胆な経営戦略で何かと市場を騒がせているソフトバンクを例に取り、他の国内大手携帯キャリア2社と比較して、財務内容チェックの重要性を見ていきます。


PERで見たらソフトバンク株は割安な水準


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株式の割安性を見る指標の一つとして、PERがあります。企業の稼ぎ出す純利益に対して、株がどの程度の評価を受けているかを見る指標ですが、ソフトバンクを含めた国内大手携帯キャリア会社のPERは次のようになっています(2017年2月23日終値ベース、純利益は会社予想に基づく)。


ソフトバンク・・・9.4倍
NTTドコモ・・・15.2倍
KDDI・・・13.5倍
日経平均構成銘柄平均・・・16.1倍


NTTドコモKDDIと比べて、ソフトバンク株はPERが割安であると言えます。また、日経平均構成銘柄の平均と比較しても、大きな差が開いています。ソフトバンクのPERがKDDIの水準まで上昇すると、株価は現状より4割程上がることになります。PERで見ると、ソフトバンク株は非常に割安な水準であり、買いに飛びつきたくなる銘柄であると言えます。



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ソフトバンク株が割安な理由は?


ソフトバンク株が他の国内大手携帯キャリア2社と比べて割安ですが、それには理由があります。


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財務内容に大きな不安


ソフトバンク株が割安となっている理由は、財務内容への不安が大きな要因です。ソフトバンクの有利子負債は2012年3月から2016年3月にかけて次のように推移しました。


2012年3月末・・・約2.6兆円
2016年3月末・・・約11.9兆円


4年で有利子負債が4.5倍も増加しており、その数字も非常に巨額です。さらに2016年度にARM社の買収を行っているため、2017年3月末には更なる有利子負債の増加が見込まれます。


また自己資本比率で見てもNTTドコモKDDIと大きく差が開いていることが見て取れます。


自己資本比率(2016年3月末)
ソフトバンク・・・12.62%
NTTドコモ・・・73.50%
KDDI・・・56.97%


一般的に自己資本比率は30%を下回ると財務内容が不安であると言われますが、ソフトバンクはその水準も大きく下回っています。


ソフトバンク株が割安のままになっている大きな理由はこの財務内容への不安が要因です。

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大型買収の割に利益成長が遅れている


2006年の英ボーダフォン日本法人買収、2013年の米スプリント買収、昨年の英ARM買収など、ソフトバンクは大型買収を数多く行ってきました。


売上高はそれに伴って大幅に伸びていますが、肝心の利益の成長が遅れています。2013年3月期と2016年3月期の売上高と純利益は次のようになっています。


売上高(連結)
2013年3月期・・・3,202,536百万円
2016年3月期・・・9,153,549百万円


当期純利益(連結)
2013年3月期・・・372,481百万円
2016年3月期・・・474,172百万円


売上高は約3倍になっているにも関わらず、純利益は1.2倍程度の伸びとなっています。大型買収によって売上高は大きな伸びを見せていますが、それに伴う利益成長が遅れており、大型買収の効果を市場が懐疑的に見ていることが、株価が割安となっているもう一つの要因と言えます。


ソフトバンクは非常に市場注目度の高い株ですが、財務内容の不安があり、また利益成長も遅れているため、なかなか財務内容不安解消の目途も立ちません。そうした理由により、割安になっていると考えられます。


割安株には理由がある場合が非常に多いため、投資家はしっかりと割安となっている理由を見抜かなければなりません。


銘柄選びの際は財務内容にも目を向けてみる


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今回はソフトバンクを例に取りましたが、銘柄選びの際は、財務内容のチェックも非常に重要です。割安な株があったとしてもすぐに飛びついてはいけません。なぜ割安になっているのかをよく考えて判断することが重要となります。


財務内容を見るためのポイントは様々ありますが、まずは自己資本比率だけでもチェックするようにしましょう。30%以下の企業は財務内容が脆弱であると考えられます。


今話題となっている東芝も2016年3月末の自己資本比率が6%程度となっており、そこに米国原子力事業での大規模な損失計上が2017年3月期に入ってくるため、債務超過が懸念されています。大きく事業展開をしている会社でも、自己資本比率が低ければ、何かあった時に債務超過となってしまい、果ては倒産してしまう恐れも出てきます。


銘柄選びでは企業の成長性や割安性をまずは見ることが基本ですが、購入の前には必ず自己資本比率はチェックしてみてください。自己資本比率が低い株の場合は、その低い自己資本比率が今後回復するビジョンを描けるかを考えてみるなどして投資判断を行う必要があります。


まとめ

良い銘柄が見つかったらまずは一度立ち止まり、財務内容をチェックしてみてください。せっかく見つけた良い会社も倒産してしまっては意味がありません。銘柄選びはあらゆる角度から企業を見て判断する必要がありますが、財務内容も忘れずに見て、投資判断を行うようにしましょう。
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