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『her 世界でひとつの彼女』に観る、人工知能と人間の恋愛の未来形 ★おすすめ洋画です。


人工知能型OSの女性の声に恋をした?!奇想天外な物語


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 数々の映画をみてきた映画ファンの人にとっても、この奇才スパイク・ジョーンズ監督の『her  世界でひとつの彼女』は、驚きに満ちた物語ではないでしょうか。なぜなら、今まで見たことも聞いたこともない、人間の男性と、人工知能型OSの本気すぎる恋愛模様を描いているからです。


 この作品は、第86回のアカデミー賞で、映えある脚本賞を受賞しています。日本では2014年に劇場公開され、話題を集めました。最近は、小説やコミックの原作が先にあって、それを映画用に脚本化する映像作品が多いように思います。ですが、この映画は、完全オリジナル作品だそうです。その辺りも、アカデミー賞脚本賞にふさわしいとして評価された理由なのかもしれませんね!


 主人公の手紙代行業の会社員を演じるのがホアキン・フェニックスです。そして、スカーレット・ヨハンソンが、人工知能の女性の声を演じています。このスカーレット演じる女性の声が、とてもセクシーで、生身の体を持たない人工知能なのに、恋に落ちてしまう理由が少しわかるかも?!と思ってしまいます。


 一つ、注意ですが、この映画は何度か性的なシーンが出てきます。ですので、子供と一緒に見たいという方や、そういった描写が苦手な人などは、見ない方がいいかもしれません!それでもこの変わった恋愛模様を見てみたい!という方は自己責任でお願いしますね。おすすめ洋画です。



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裏テーマは、人間のコミュニケーションの問題?!意外と深いストーリー!


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 ホアキン・フェニックス演じる手紙代筆業のライターの主人公は、最愛の妻と別れ、傷ついていました。そこで出会うのが人工知能型OSのサマンサです。サマンサは、本物の人間よりも主人公の気持ちを理解し、優しく包み込むように接してくれます。


 時には、母親のように、時には子供のように無邪気に、そしてなにより常に包容力溢れる言葉で主人公を癒します。そんなサマンサに惹かれ始めた主人公ですが、サマンサ自身が肉体を持たないことに不満を持ち始めます。人工知能のサマンサも主人公を愛し始めたからです。


 あらすじのこの先はネタバレになるので詳しくは書きません。ですが、傷ついた男とその心を全て理解し、上手に癒してくれる人工知能恋物語ですので、今まで聞いたこともない展開が待っているかもしれません!


 ここからは、自分の私見になりますが、男性は誰しも’’母親なるもの’’を人生において追い求めているのかもしれないと思います。自分の母親のような存在を傷ついた時に見つけたら、それに飛びついてしまう男性の気持ちもわからないではありません。


 ですが、本物の母親以外に母たる存在は決して人工知能でも存在し得ないのだとこの物語は教えてくれました。母なる存在を求めて孤独である主人公の姿に同情こそすれ、なかなか人工知能の女性に本気で恋に落ちるという状況は(近未来の話なのですが)、なかなか感情移入が難しかったです。


 ですが、スパイク・ジョーンズは、この荒唐無稽な物語の設定を通して、人間のコミュニケーションのあり方について疑問を投げかけたのだと思います。テクノロジーが進歩していくら便利になっても、コンピューターには決して取って代われない生身の人間にしかなし得ない人間同士の付き合いというものがあるのだ、ということがこの映画のテーマだと思います。


 観る人によって感じ方は違ってくると思いますので、ご自身の目で是非ご覧になってくださいね。

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近未来の都市はこうなるの?!便利そうで、でも窮屈そうな都会のあり方


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 この映画の舞台は、近未来のロサンゼルスです。主人公が通う会社の風景や、自宅マンションの様子が、いかにも近未来といった感じで見ごたえがあります。個人的には、東京の汐留あたりのオフィス街の雰囲気に近いかなと感じました。


 高いビルが立ち並び、人工知能と独り言のように会話している人が沢山いる風景ですが、近い未来には、このようにコンピューターと人間との共同生活が普通になるのかもしれません。現在でも既にスマートフォンやパソコンなどのモバイル機器は生活に欠かせないものとなりました。


 そんな近未来の風景の中で、海外に大勢の人が集っていたり、自然の中でピクニックをする姿もあり、人間の自然と触れ合いたいという原始的な欲求は変わらないのだろうなとも感じます。


 主人公の暮らすマンションからは、コンクリートだらけの自然なんてない風景が見えます。そんな中で人間らしく暮らそうとすると、なかなか孤独感に苛まれてしまうのかもしれません。そんな状況で人工知能に恋をしてしまうのもいわば必然だったのかもしれません。


まとめ


 人工知能と恋愛なんてあり得ない・・・といった感想を持つ方も多いと思います。ですが、現代の私たちはスマホやインターネットに依存した生活で、生身の人間とのコミュニケーションを疎かにしがちです。そういった私たち現代人にとっても、逃げずに、本当のコミュニケーションを大切にしなくては、と思わせてくれる映画でした。おすすめ洋画です。

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