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混迷するアメリカ社会の縮図を、映画「アラバマ物語」に見る。★おすすめ映画です。


アメリカ社会における黒人差別の歴史を学ぶ。


 2017年に入って早々、アメリカではオバマ元大統領からトランプ大統領に交代しました。「なんだ、外国のことだから自分には関係ないだろう・・・」と私たちは思ってしまいがちです。ですが、勤める会社の取引先が実はアメリカでの売り上げとつながっていたりすると、私たちの生活にも大きく影響があります。


それに加えて、沖縄のアメリカ軍の問題などもありますから、「まあ自分には関係ないよ」とあまり楽観的に構えてはいられないかもしれません・・・。


 そんな社会情勢の中で、映画なんてのほほんと見てられない!という方、そんなことはありません。昔のクラシックアメリカ映画を見て、アメリカ社会の人種差別の歴史と、それをいかにしてアメリカ社会が克服してきたのかを学ぶいい機会かもしれませんよ。 今回、紹介するのは「アラバマ物語」というアメリカ映画です。1962年の作品です。おすすめ映画です。

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 白人が優位な当時の社会で、黒人青年に対する差別を子供の目を通して描いています。この子供の目を通して物語になっていることで、社会派映画にありがちな硬さはありません。子供の頃に大人の目を盗んでやったイタズラ心をくすぐられるシーンも沢山あります。子供の頃って、大人のいないところで子供同士で悪いことすると、異様に楽しいんですよね・・・。それは世界共通なんだなと微笑ましくもなります。
 

オバマ元大統領も最後の演説で「アラバマ物語」のセリフを引用した。


 2017年1月10日の夜に、オバマ元大統領は、最後のお別れ演説をイリノイ州のシカゴで行いました。そこでの演説でこの「アラバマ物語」の原作小説から主人公のセリフの引用を行いました。そして「アラバマ物語」への注目が再度、集まりました。 オバマ氏は演説で、以下の様に引用しています。’’その人の立場から物事を考えて、その人の皮膚を着て歩き回らないと、いつまでもその人のことを理解できない’’という様なセリフです。


これは「アラバマ物語」の主人公であるアティカス・フィンチという弁護士が、自分の子供達に向けて話す言葉です。(映画の字幕版では、もっと短く省略されていますが・・・) オバマ氏は、黒人として初めての大統領でした。実際に「アラバマ物語」を見るとわかりますが、昔のアメリカでは黒人であるというだけでニセモノの裁判にかけられてニセモノの罪を着せられて、いわば白人から集団リンチの様な仕打ちを受けることが多々ありました。


(今も、ニュースなどを見ていると、警官による不当な黒人いじめはある様ですが・・・)その歴史の中で、黒人という、言わばいじめられっ子の中から国のリーダーが生まれたのですから、ものすごい歴史の変わり目だったのだと思います。


 オバマ氏は、小説などを大統領の激務の最中でも時間を見つけては熱心に読んでいたそうです。相当な読書家だったからこそ、彼の演説は言葉遣いも巧みで、人々を惹きつける力があったのだと言われています。彼はこの「アラバマ物語」の原作小説も熱心に読んでいたのでしょう。演説に引用するぐらいですからね!

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名優グレゴリー・ペックの貫禄ある演技にも注目


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 「アラバマ物語」で主演を務めるグレゴリー・ペックですが、他にも「ローマの休日」や「ナヴァロンの要塞」と言った大ヒット映画にも出演しています。あの時代特有の上品な貫禄を備えた稀有な俳優です。


アラバマ物語」では、正義を貫く弁護士である父親役を熱演しています。社会的には、嫌われ者役の弁護士という仕事をしながらも、家庭ではシングルファザーとして子供達の時間を大切にする’’イクメン’’です。なかなか現代では見られない上流階級の気品の様なものを持つ名優さんですので、一度、スクリーンで見られてはいかがでしょうか。現代にはない、上流階級のファションの着こなしなども見ごたえがあります。


 ちなみに彼は、この「アラバマ物語」でアカデミー主演男優賞を受賞しています。ネタバレになってしまいますが、映画の途中のシーンでグレゴリー・ペック演じる弁護士が裁判の後に相手方から恨みを買い、顔に唾を吐かれるシーンがあります。顔に唾を吐かれるというかなり屈辱的なシーンなのですが、その対応の仕方も紳士!と言った感じで、暴力に暴力で応戦するのではなく、こうやって対応するのが本物の名士なのだな、と感心してしまいます。どうやって対応したのかは実際に見た人のお楽しみということで! そんな俳優グレゴリー・ペックの名演を楽しんで見てほしいと思います。


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まとめ


 白黒のクラシック映画なんて興味ないという方もいるかもしれません。ですが、今回はアメリカの変化していく現代社会と、昔からのアメリカの人種問題を絡めて古い映画をご紹介しました。よその国の大統領が変わったからと言って自分に関係ないとばかり思わずに、「差別」という問題は、国を超えて全世界に存在することかもしれません。


あまり堅いことを考えずとも、可愛い子供達の目線を通して描かれる父親の勇ましい仕事っぷりを見て、感心するのもよし、子供時代のいたずら心を思い出して懐かしくなるのもよしです!おすすめ映画です。


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